2023年10⽉23⽇より、アドレスが変更になりました。https://www.gakken.jp/kyouikusouken/
トップページ、⽩書シリーズなど、お気に⼊りに登録されている場合は、お⼿数ですが変更をお願いします。
TOP > 白書シリーズWeb版 > 小学生白書 > 30年史(1989~2019年)
表2-1-(3)-a パソコンの利用目的(男女別:1996~2003年)
●男子
上の表は、小学1~6年生男子のパソコンの用途(上位5位)の変遷を示したものである。
1996~2003年と期間が限定されてはいるものの、男子のパソコン用途には一定の傾向がある。まず、圧倒的多数の用途が「ゲーム」であるということだ。年を追うごとに割合は減少傾向にあるものの、概ね8割前後の男子が該当している。次に、8年の調査期間を通じて「絵を描く」「お絵描き、CG」が2番目に人気であるということだ。1997年には59%の男子が行っていたパソコンでの描画は、2003年には32.3%に急落するなど人気は減退するも、ゲームに次ぐパソコンの用途となっている。
その他「勉強」や「調べもの」も安定してランクインしており、毎年3割前後(2001年の18.5%は除く)が該当している。「文書を書く」「年賀状、手紙作り」なども毎年5位圏内に入っているが、「年賀状、手紙作り」と選択肢が限定されたためか2001年以降は回答割合が減少している。
調査が行われた当時に小学生であった世代は、物心ついた頃にはインターネットが身近にある環境で育ったとして“デジタルネイティブ世代”と呼ばれている。さらに2020年の現時点ではスマートフォンやタブレットといった通信デバイスの種類が増えるなど通信環境が変化しているため、1996~2003年時点と比較して、通信機器でできることの幅が格段に広がったといえる。通信機器の利用目的の多様化や、目的に合わせたデバイスの使い方など、これまで以上に小学生の日常生活を大きく変えつつある通信機器に関する調査は、今後も注視して継続していく必要があるだろう。
●女子
上の表は、小学1~6年生女子のパソコンの用途(上位5位)の変遷を示したものである。
女子のパソコンの用途も、ほぼ男子同様の傾向がみられる。調査期間を通じて、女子の8割弱ほどが主な用途として「ゲーム」を挙げており、男子に負けないゲーム人気がうかがえる。特徴的なのは、全調査期間で2位となっている「絵を描く」「お絵描き、CG」である。女子の割合は、男子と比較して10~15ポイントほど高く、年を追うごとに人気が低迷していき、2003年に46.4%となるも、男子の同年の32.3%と比較して14.1ポイント高い支持を集めている。このことから、調査当時、パソコンは女子の描画ツールとして人気を博していた様子がうかがえる。「勉強」「調べもの」などの用途にも多く利用されており、1998年を除くと男子同様、毎年3割程度の女子が「勉強」「調べもの」にパソコンを利用している。「文書を書く」「年賀状、手紙作り」などにも毎年使われており、男子と比較すると5ポイントほど高い割合であるのが特徴的である。