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【図5】2021年のお正月にもらったお年玉の総額(すべてを足した金額)を教えてください。
2021年のお正月に、小学生はどれくらいお年玉をもらったのだろうか。
小学生全体でお年玉をもらった割合は91%で、全体の平均金額は20,823円だった。これまでの変遷を振り返ると、2016年度調査時は19,056円、2017年度調査時は19,386年、(2018年度調査なし)2019年度調査時は21,047円、2020年度調査時は21,241円であり、少しずつ増額する傾向にあったが、2021年はその流れが止まったようだ。
2021年のお正月は新型コロナウイルスの感染が急速に拡大した時期でもあったことから、例年と比較して年末年始に親族で集まる機会が少なかった、保護者や親族の経済環境に変化があったなど、少なからず小学生のお年玉事情にもその影響が及んだ可能性がある。2022年以降、この数字がどのように変遷していくのか注目したい。
【図6】(お年玉をもらった人対象)
あなたが2021年にもらったお年玉の主な使い道は何ですか。(複数回答可)
「お年玉をもらった」と回答した1,092人に対し、その使い道を訊いた。
例年通り、1位は「貯金」(84.8%)という結果となった。次いで「ゲーム機・ゲームソフト・アプリ」(25.5%)、「おもちゃ」(25.1%)、「本・雑誌」(16.1%)と続く。2021年の「おこづかい(使い道)」の調査でも「貯金」が1位となり、2020年度調査時よりもその割合が約10ポイント増加したが、「お年玉(使い道)」調査では2020年度調査時の値(84.7%)と比較して大きな変化はみられない結果となった。
2020年度調査と2位以下の項目を比較すると、変化が見られたのは2位、3位、そして6位である。2位の「ゲーム機・ゲームソフト・アプリ」(2.2ポイント増)と3位の「おもちゃ」(2.4ポイント減)は順位が入れ替わっている。4位の「本・雑誌」以降の順番は変わっておらず、割合の変化も多くが1.0ポイント未満だが、6位の「文房具(ステーショナリー)」は例外で3.1ポイント減となった。
2位の「ゲーム機・ゲームソフト・アプリ」について男女・学年別のデータを見ると、小学4年生女子が2020年度調査と比較して8.1ポイント増、小5女子が9.0ポイント増と大幅に増加している点が特徴的である。2021年は感染防止のために家で過ごす時間が増えたことや、小学生に人気のゲームソフト発売の影響などを受けて年々子どもが通信機器を持つようになっている傾向から、「ゲーム機・ゲームソフト・アプリ」にお年玉を使うような変化が後押しされた可能性が推測できる。以前は男子に比べるとあまり「ゲーム機・ゲームソフト・アプリ」にお金を使わなかった女子において、その変化は顕著なようである。
8位の「文房具(ステーショナリー)」について男女別のデータを見ると、2020年度調査と比較して男子は1.4ポイント減、女子は4.6ポイント減である。通信機器などを使った学習をする機会が例年より増えていることから想像するに、学習スタイルの変化による影響で文房具の購入にお年玉を使う小学生の割合が減ったとも考えられる。