2023年10⽉23⽇より、アドレスが変更になりました。https://www.gakken.jp/kyouikusouken/
トップページ、⽩書シリーズなど、お気に⼊りに登録されている場合は、お⼿数ですが変更をお願いします。
TOP > 小学生白書Web版 > 2011年6月調査 > 速報版
図A-14 震災を経験した後の、家族や学校、地域との関係
震災が発生した後、多くの人はまず、家族の安否を気遣ったことだろう。また、余震や停電などで不安な日々を家族と協力して乗り切り、家族の大切さをあらためて感じた人が多いようである。一方、震災発生後の混乱から、学校との連絡を密にとるようになったり、あるいは地域での助け合いの必要性を感じるようになったりした人も多かったのではないだろうか。
では、小学生の子どもを持つ家庭では、震災をきっかけに、家族同士の関係、家庭と学校、地域との関係は深まったのであろうか。図A-14は、「東日本大震災(3月11日)を経験して、あなたは、家族同士の関係、あなたの家族と学校や地域とのつながりが深まったと思いますか」という質問に対する回答を示したものである。
まず、「家族同士の関係」を見ると、「深まった」と答えた人の割合は8割を超えている(「とても深まった」と「まあ深まった」の合計=81.7%)。多くの家庭では震災を経験して、家族同士の関係が深まったと考えてよいだろう。
一方、「家庭と学校とのつながり」や「家庭と地域とのつながり」については、「深まった」(「とても深まった」+「まあ深まった」の合計)と答えた人の割合は半数に満たず(学校とのつながり:47.0%、地域とのつながり:43.5%)、全体としてほぼ同じ傾向を示している。家庭と学校、家庭と地域とのつながりは、家族同士の関係ほどには深まらなかったことが窺える。
(宮崎大学特任助教:遠藤宏美)