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子どもとモノとの関わりを考えるにあたって、気になるデータが2つあります。
一つは、モノの購入の仕方についてのデータです。総務省「平成23年版情報通信白書」によれば、インターネットを利用している人で、ネットショッピングをしている者の割合は、2002年の33.2%から、2010年には46.1%へと大幅に増加しています。これは全人口と比較した場合、15歳以上のネットショッピング利用率は、2002年の20.8%から、2010年には36.5%に達したことになります。つまり、今や15歳以上の国民の3分の1以上が、ネットショッピングで、モノを購入しているということです。モノを買うという行為が、一昔前とずいぶん様変わりしているといえそうです。
小学生がネットショッピングをするわけではありませんが、こうした消費スタイルの大きな変化は、子どものモノとの関わりに、何らかの影響を与えているかもしれません。今どきの子どもたちの欲しいモノは、好きなモノは、何なのでしょうか?
もう一つのデータは、大学生の生活についてのデータです。全国大学生活協同組合連合会「学生生活実態調査」(2011年10月~11月実施)によれば、親元から離れて暮らす大学生への「仕送り」は5年連続で減少しつづけ、2011年は約30年ぶりに7万円を切り、月平均6万9780円となりました。収入で最も多い「仕送り」が減少したため、一ヶ月の収入全体も、1990年以降では最低となる11万8900円となりました。下宿生の支出の方をみてみると、一ヶ月11万4760円と、こちらも5年連続で減少しています。支出の主要な柱の一つである食費は、月平均2万2590円となり、1976年の水準にまで下がりました。「3食きちんと食べていない学生が増えている」のではという指摘さえなされています。このように、一人暮らしをしている大学生の経済状況はかなり厳しいといえそうです(注)。
翻って、小学生の「懐」事情が気になります。小学生の主要な収入源である、お小遣い、お年玉はどうなっているのでしょうか? そして、それらの使い道は?
こうした問題意識のもと、私たちは、興味・趣味を含め、小学生の消費生活に関する調査を行いました。果たして、どのような結果になっているのでしょうか。小学生の消費生活の<今>を探ってみましょう。