男子の一番ほしい物を見てみよう。男子全体では「DS・PSPなどの携帯型ゲーム機（ソフトふくむ）」（34.5％）がトップである（表G-1参照）。2位は、「Wii・プレステなどのすえ置き型ゲーム（ソフトふくむ）」（16.7％）であった。携帯型、すえ置き型の違いはあれ、ゲーム機（ソフト）が上位を占める。3位は「パソコン」（9.2％）、4位は「携帯電話」（6.5％）である。1位～4位は電子機器という結果になった。世の中に電子機器が溢れているなか、生まれたときから周囲が持っている物は、ほしい物になるのであろうか。5位は「ポケモン・ワンピースなどのトレーディングカード」（6.0％）である。この順位に初めてアナログ的な物が登場した。“アナログ”がトップ5に入っていることにやや安心感を抱くのは私だけであろうか。

学年別に見ると、全体と同様、どの学年でも「DS・PSPなどの携帯型ゲーム機（ソフトふくむ）」がトップであり、「Wii・プレステなどのすえ置き型ゲーム（ソフトふくむ）」が2位である（表G-2参照）。3位以降は、学年による変化が見られる。1、2年生では、「ポケモン・ワンピースなどのトレーディングカード」が3位、「パソコン」は4位となっている。しかし、3年生以上では、順位が逆転し、「ポケモン・ワンピースなどのトレーディングカード」よりも「パソコン」の方が、上位にランキングされている。学年が上がるにつれ、電気のいらないアナログ的なコレクション・ゲームから（低学年）、次第に、高度な操作技術が要求されるパソコンへ（中・高学年）と、子どもの興味が変化していくということであろうか。ただし、パソコンは、家族で所有・利用する場合と、個人で所有・利用する場合があるが、今回の調査では、パソコンの所有形態まではうかがい知ることはできなかった。

（学研教育総研主任研究員：徳住政和、明治学院大学教授：石井久雄）