TOP > 研究分野 > 教育情報研究分野> シリーズ「教育大変動」を語る
![研究分野:教育情報研究分野](../../img/header_detail.jpg)
シリーズ「教育大変動」を語る
第9回
児童生徒の「意欲低下」はなぜ起きる?
医学的にも問題がある生活リズムの乱れ
- 古川:
- 答申の内容を具体的に、まず就寝時間から伺います。この答申のデータによると、22時以降に就寝する乳児がおよそ3割、24時以降に就寝する中2生が5割おります。
- 衛藤:
- 様々なデータから見れば、遅い時刻に就寝している小学生もかなり多いことが予想できます。ただ、大事なのは睡眠時間だけではなく、いかに質のいい睡眠を取るかということです。
人間の体には、基本的に昼と夜のリズムがあります。身体のさまざまな器官と関わるホルモンの分泌や、交感神経(興奮)と副交感神経(リラックス)、体温の高低など、一日のなかでのリズムがあります。それは「太陽が出ている明るい時間と沈んでいる暗い時間が交互に来ること」が基本となっています。
子どもは、身体の発育や脳の発達が盛んな時期です。骨を伸ばすためには、成長ホルモンが必要ですが、それはいつも出ているわけではなく、入眠後、寝付いてしばらくしてから分泌されています。
ですから、子どもたちの発育や発達にとって、よい睡眠を取るということは、極めて大事なことなんです。生物として人間の生業(なりわい)を考えた場合に、本来的には日没後それほど時間が経たないうちに寝るのが自然です。
▲このページのトップに戻る