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TOP > 小学生白書Web版 > 2015年10月調査
『小学生白書web版』は、小学生向け学習雑誌「学習」「科学」(1946~2010年)の読者を対象に実施していた『小学生白書』の後継として、2010年以降、学研教育総合研究所が毎年実施しているインターネットによる調査結果をまとめたものである。
調査内容は、家庭、学校、興味・趣味など小学生の日常生活全般にわたるが、経年変化を見るための定番の質問項目に加えて、その時々の話題やトピックスを取り上げることで、毎年特色のあるものとなっている。
今回の『小学生白書web版』2015年10月調査の内容は、
(1)生活に関わる項目
(2)学習に関わる項目
(3)人間関係・自己認識に関わる項目
と、大きく3つに分けられる。
各項目に関する問題意識(ねらい)および内容は次のとおりである。
(1)生活に関わる項目では、「起床時刻・就寝時刻」「好きな食べ物・嫌いな食べ物」「お小遣い・お年玉」「読書」「将来つきたい職業」などの定番の質問を含め、小学生の日常生活全般にわたるさまざまな項目を取り上げた。
また、今回は、小学生を取り巻くICT環境が急速に変化する中、小学生の通信機器の利用実態を把握するための調査も実施した。
(2)学習に関わる項目では、「好きな科目・嫌いな科目」「勉強時間」などの定番の質問に加えて、小学生の学習環境に関する興味深いトピックスをいくつか取り上げた。
例えば、外国語活動(英語)の教科化方針のもと、小学生が現行の授業をどう評価しているのか、学校外での英語学習をどの程度行っているのかを調べた。
また、次期学習指導要領に盛りこまれるアクティブ・ラーニングへの関心が高まる中、実際の授業でのグループ学習について小学生がどう評価しているのかも取り上げ、調査した。
前回調査(2014年9月)で反響のあった「勉強していて嬉しいと思うこと」に加えて、今回は「勉強していて嫌だなと思うこと」についても調査した。
(3)人間関係・自己認識に関わる項目は、今回の調査で最も重視したものである。近年、小学生が巻き込まれる人間関係上のトラブルや事件の増加が指摘されているが、その背景を探る上で、小学生の人間関係や自己認識の実態を知ることは極めて重要である。
そこで、小学生が自分のことをどう認識しているのか(好きか嫌いか、好きなところ・嫌いなところはどこか)、友人関係がうまくいっているのか、学校に行くのが嫌だなと思うことはあるか、道徳の授業をどう評価しているのか、「いじめ」に対する認識や取組みがどうなっているのか、などさまざまな質問を通じて小学生の人間関係の実態を調査した。
こうした問題意識に基づいて今回の調査を実施したが、小学生の全体的な傾向のみならず、学年(発達段階)や男女別の特性を踏まえた分析にも着目していただければ幸甚である。