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TOP > 小学生白書Web版 > 2010年9月調査 > 第2章 小学生の日常生活についての意識と実態
遠藤宏美(明治学院大学非常勤講師)
本章ではアンケートの結果から、家庭を中心とした学校以外の場で過ごす時間やその内実の一端を描いてみることにする。次に、そのような生活の中で、自分自身をどのようにとらえているのか、そして将来就きたい職業や進学の希望について探っていくことにする。それでは、小学生はどのような日常生活を営んでいるのか、その様子を紐解いていくことにしよう。
小学生の日常生活の過ごし方について探る前に、小学生の家庭学習の状況を確認しておこう。というのは、このことが毎日の生活における子どもたちの時間の費やし方にかかわってくると考えられるからである。
アンケートでは学校以外に勉強する場として「家庭教師に教わっている」「学習塾に通っている」「通信教育を受けている」の3種類の選択肢を用意し、該当するものがあればそのすべてに回答を求めた(ただし実際には、2つ以上重複して学習している子はほとんどいなかった)。どれにも該当しない場合には「これらのことはしていない」に回答するよう求めた。
図2-1はその結果を学年・性別ごとに示したものである。これらの学習をどれもしていない子どもは、どの学年にも約4~5割と一定程度存在することから、逆にいえば約5~6割の小学生は学校以外の学習の場を持っていることがわかる。さらに、家庭教師に教わっている子はほんのわずかであり、学校以外の学習の場としては専ら、学習塾に通っているか通信教育を受けているかのどちらかであることがわかる。
通信教育を受けている割合は1~3年生に高く、3割から4割強を数えるのに対し、4~6年生になると通信教育の割合が減り、代わって学習塾に通っている割合が高くなる。特に6年生では男女とも学習塾の割合が通信教育のそれを上回っている。
図2-1.家庭における学習の状況(家庭教師・学習塾・通信教育の利用)(複数回答)