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今春、文科省から2012年度の「全国体力・運動能力、運動習慣等調査」の結果が発表されました。これは、中学2年生と小学5年生の約42万人を抽出し、50m走、ボール投げ、立ち幅とびといった8種目の体力テスト等を行った結果をまとめたものです。
発表によれば、子どもたちの体力は、2008年度からほぼ横ばいでしたが、体力水準のピークであった1985年と比べると、低いままとなっているということでした。例えば、小学5年生の50m走の場合、男子は9.36秒(1985年度は9.05秒)、女子は9.63秒(1985年度は9.34秒)でした。今回初めて、運動をしない理由を複数回答で尋ねたところ、小学5年生の男子では、「運動が苦手で自信がない」(32%)、「疲れる」(31%)という順に理由があがりました。女子では、習い事など「ほかにしていることがある」(42%)、「運動が苦手で自信がない」(40%)という順に理由があがりました※。
ピーク時と比べ、体力が下がってきている要因として、小学生たちが外遊びをしなくなったこと、習い事や塾などで忙しいことが想像できます。こうした現状に関して、「三間(さんま)の喪失」といわれることがあります。これは、遊ぶ「時間」、外で遊ぶ「空間」、一緒に遊ぶ「仲間」の三つの「間」が、子どもたちから失われていることを意味するものです。今の子どもたちは、昔とは大きく異なる生活をしているのかもしれません。
体力テストの結果一つをとっても、子どもたちの様子がとても気になります。さらには、いじめの問題、ゲームやインターネットの利用の問題等々、子どもを取り巻く環境にも注目が集まっています。様々な手立てを考えるにあたっても、子どもの姿をきちんと捉えておく必要があります。
そうした問題意識のもと、私たちは「小学生の日常生活に関する調査」を行いました。小学生は、何時頃に起きて、何の教科が好きで、どんな習い事をして、どれくらいゲームをして、どんな食べ物が好きなのでしょうか。子どもたちの日々の何気ない営み。しかし、子どもたちの成長につながる大切な営み。そうした小学生の日常生活の一端を、これからみていくことにしましょう。