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【表G-3】【女子全体】今、一番ほしい物 トップ5
【表G-4】【女子・学年別】今、一番ほしい物 トップ5
女子全体で一番欲しい物をみてみよう(表G-3参照)。1位は男子と同じ「DS・PSPなどの携帯型ゲーム機(ソフトをふくむ)」(23.0%)、2位は「ケータイ電話・スマホ」(12.0%)となっている。前回11年12月調査*では、1位が「携帯電話」で2位が「携帯型ゲーム機(ソフトをふくむ)」だったので、この1年余りで人気が逆転したといえよう。「携帯型ゲーム機(ソフトをふくむ)」が1位に躍り出た理由としては、ここ数年、人気シリーズ「友だちコレクション」などをはじめ、キャラクターなどがかわいくてオシャレなゲームソフトがあいついで発売され、ヒットしていることが考えられる。一方、「ケータイ電話・スマホ」が2位に後退した理由としては、「ケータイ電話」が小学生にある程度普及してしまい、「ケータイ電話」への購買意欲が減退してしまったことが考えられる。今後は「ケータイ電話」を「スマホ」に買い換える動きが加速しそうだ(注:ちなみに、内閣府の「青少年のインターネット利用環境実態調査」(2013年3月)によれば、小学生の携帯電話の所有率は27.5%であり、そのうち1割がスマホ所有者であることが報告されている)。4位には「アクセサリー・雑貨などかわいい小物」(6.6%)、5位には「好きなマンガ・小説などの単行本」(6.5%)がランクインしている。かわいいものが好きだったり、読書が好きだったりする女子が多いことが、ランクインした要因として考えられる。
学年別にみてみると(表G-4参照)、低学年(1,2年生)に人気なのが「ぬいぐるみ・人形・フィギュア」である(1年:4位、2年:5位)。また「アクセサリー・雑貨などかわいい小物」は中学年(3,4年生)まではランクインしているが、それ以降になるとランク外となってしまう(1,2年生は3位、3,4年生は5位)。そのかわり、高学年(5,6年生)になると、「ジャケット、Tシャツ、ジーンズなどファッション・洋服」が、6年生になって初めてトップ5にランクインしてくる(6年:4位)。女子の場合、1年生から6年生へと成長すると共に、欲しい物が大きく変わる傾向が明確に見て取ることができる。
男女の違いに注目してみると、高学年になるにつれ、男子はパソコンやタブレットに興味が向かうのに対して、女子は「ipodなどの音楽プレーヤー」に興味が向かう(5年:4位、6年:4位)。思春期になると、女子は好きなアーティストやアイドルの音楽に、魅力を感じていくようである。また、女子は、4,5,6年生になると「好きなマンガ・小説などの単行本」が3位にランクインし、本の世界にのめり込んでいく様子がうかがえる。女子は本を通して様々な知識を吸収しながら、男子より精神的に少し早く「大人」になっていくのであろうか。「欲しい物」の結果から、子どもたちの様々な側面を読み取ることができる。
(学研教育総合研究所:松田豊一、明治学院大学教授:石井久雄)
注:青少年のインターネット利用環境実態調査(概要):
http://www8.cao.go.jp/youth/youth-harm/chousa/h24/net-jittai/pdf/kekka_g.pdf